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2006年07月27日

凶星の正体--その儘カノープスなんじゃないの?

調べ物の過程で思った事を書く。
表題と前半部を読んで早合点をされても困るから先に述べておくが、本サイトは「(歴史的)事実」を探求する目的で書かれている訳では決して無い。
本サイトは紛れも無く小説サイトである(小説に事実を書く義務が無い事は、散々に述べてきたので本稿では割愛する)。

三国志の時代を記す書物にも、凶星やそれに類する記述が見られる。
例えば、「捜神記」には、呉の永安年間に火星人(?)が現れ、司馬家の天下簒奪を予見した、とある。「三國時代的火星人」で検索すれば、原文は山程出ると思うので省略する。熒惑星は火星の古名であり、災禍や兵乱の兆しを示すとされた星である。

却説、本題に移ろう。

「後漢書 志第十二 天文下」に因ると、

光和中、国皇星東南角去地一二丈、如炬火(中略)其後黄巾賊張角燒州郡、朝廷遣将討平
との事である。
「一二丈」は、2~5mというところであろう(一丈は大体2~3m)。大した意味は無く、「低い位置に」なのでは無いかと僕は解釈している。第一、二丈は一丈の倍である。違い過ぎる。
簡単に約すなら、光和年間に国皇星という凶星が現れて、張角率いる黄巾賊が大暴れ、という内容である。「三国志演義」はこの事件を出発点として始まる。
ではこの星は、一体何なのであろうか?

史記の「天官書第五」と、「漢書 巻二十六 天文志第六」には、

国皇星、大而赤、状類南極、所出其下起兵、兵彊、其衝不利
と国皇星が説明されている。つまり、
「大きくて赤く、南極老人星に似ており、これが出たら攻撃に不利な内乱が起こる」
と書かれている訳である。
一方、似ているとされる南極老人星に関しては、やはり「史記 天官書第五」に、
(前略)曰南極老人。老人見治安、不見兵起
と書かれている。「見えたら平和、見えなきゃ戦争」と、国皇星とは逆の評価である。

これって、同じ星では無いのかな?と僕は考える。二つの星には、南の空の低い位置にあると云う共通点もあるし、「国皇星」はそのまま「状類南極」なのである!二星が同一である可能性は0では無い。
言うならば、乱が起きれば、「国皇星」と呼ばれ、世が治まっていれば、「南極老人星」と言う様な。
二つが同じ星ならば、当然の事ながら「国皇星」が見えている間は「南極老人星」は見えず、「南極老人星」が見えている間は「国皇星」が見えない。

「南極老人星」は、今日我々が呼ぶところのカノープス(竜骨座の主星)である。
カノープスは本来白い星であるが、高度の低さから赤く見える(夕日や朝日と同じ原理)。大犬座の主星である天狼星に次いで明るい星であるが、その入射角の為に見え難い。精々4等星程度の明るさだとか。地上すれすれで、減光させられた星であるから、二重の意味で見え難い星であると云う。
見え難いが故に、見えれば幸運だと思われていた訳であるが、同じ理由でそれを不吉だと考える者がいたとしてもおかしくは無いと思う。

つまりは表題に戻り、以上である。
無論根拠薄弱である事は、本人重々承知している。参考程度にして戴きたい。

投稿者 strap : 2006年07月27日 00:57

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