2006年06月05日
結城丈二に見るカッコいい登場人物
仮面ライダーの中で最もカッコ良いのは誰であろうか?
僕は結城丈二こと、ライダーマンを挙げたい。
先ずは仮面ライダーv3の登場人物である「結城丈二/ライダーマン」について、wikipediaから引用してみよう。
物語終盤で登場し、V3と共闘したサブヒーロー。(--中略--)結城丈二は全身に改造を受けた改造人間ではなく、強化服によって身体能力を増幅・補強しているだけのため怪人相手には苦戦するが、V3のアシスト役としてその能力を生かしていく(--中略--)。ジャンプ力20mや厚さ8cmの鉄板を打ち抜くキック力等一定の戦力は有しており、デストロン戦闘員には充分に太刀打ちできる(資料によってはジャンプ力10m、常人の6倍のキック力等の記述もある)。51話において最終兵器プルトンロケットに乗り込んで自爆し、自らの命と引き替えに東京を救った。この功績でV3から“仮面ライダー4号”の称号を贈られる。その後『仮面ライダーX』において再登場を果たし歴代仮面ライダーの戦列に加わるが、明確な生還劇は描かれていない。(--中略--) そのヒーローらしからぬアウトロー的なキャラクターと戦力的な弱さのためか、当時の児童層の人気は今ひとつであったが、その特異なキャラクターが成人したファンによって見直され、『仮面ライダーSPIRITS』等後年創作された外伝では重要な役割を演じていることが多い。仮面ライダーは全部で10人いるが、その中でもこの4号ことライダーマンは特異な存在である。
「2500ボルトの電流が無いと使えないドリルの腕(と言うか、ボルトは電圧の単位‥‥‥)」や、「年賀状が一通しか届かない」、「敵の最終兵器であるプルトンロケットは何故か有人操作」など、作中の面白いエピソードは沢山あるが、ここでは割愛する。
さて、ライダーマンのカッコ良さとは何だろう?
僕の大学時代の担当教官も、ライダーマンを最もカッコ良いと考えていた。この教官は、個人用電子計算機の周辺機器を収集する趣味があったが、そういう趣味の人らしく、「アタッチメントにゾクゾクする。僕はアタッチメント、という単語が好きなんだ。わかるかね? アタッチメント」と(ノートpcを撫でながら)言った。武器を状況に応じて変化させられる事を言ったものである。それもあるだろう。
又ある人は、半面である事を挙げた。映像として、他の仮面ライダーよりも感情表現が出来ているという事であろうと思う。それもあるだろう。
「仮面ライダーv3 第五十一回 ライダー四号は君だ!!」での散り際が涕を誘う。勿論それもあるだろう。
しかし僕は、今回別の方向から、そのキャラクターとしての魅力を綴りたい。
僕が考えるに、その大きな魅力は、「悪としての過ちの過去がある」という事であろうと思う。
この様なヒーローの歴史は意外に古く、例えばヤソ教の聖書の中にも登場する。それはイエスの死後に登場する、サウロというパリサイ派の若い指導者の物語だ(ここでいう悪と正義は、飽くまでヤソ教側からのものである事をお断りしておく)。早速「使徒行伝」の第九章から少し引用してみよう。
サウロは主の弟子たちに対して、なほ恐喝と殺害との気を充し、大祭司にいたりて、これは有名な「目から鱗」の語源ともなったシーンの前半部分で、この後
ダマスコにある諸会堂への添書を請ふ。この道の者を見出さば、男女にかかはらず縛りてエルサレムに曳かん為なり。
(--中略:サウロここでイエスの声を聞き失明する--)
サウロ地より起きて目をあけたれど何も見えざれば、人その手をひきてダマスコに導きゆきしに、
三日のあひだ見えず、また飲食せざりき。
直ちに彼の目より鱗のごときもの落ちて見ることを得、すなはち起きてパプテマスを受け、として、今度は逆にイエスの弟子となってしまう。尤もここからが艱難辛苦の始まりであったが、結局彼は、ヤソ教で最も敬われる聖人の一人となるのである。イエスの直弟子である十二使徒の名全てを知らぬ人は多いが、パウロ(サウロの後の名)を知らぬ人は先ずいない。一番弟子のシモン・ペテロについては、中島敦 弟子(1)に一度書いたが、皆さんは十二使徒を全て言えるだろうか?(ちなみに十二使徒は、シモン・ペテロ、アンデレ、ゼベダイの子ヤコブ、ヨハネ、ピリポ、疑り深いトマス、バルトロマイ、取税人のマタイ、アルパヨの子ヤコブ、熱心党のシモン、ヤコブの子ユダ(タダイ)、イスカリオテと称ふるユダ、イスカリオテと称ふるユダの死後はマツテヤ。マタイ伝10及び使途行伝1参照)
かつ食事して力づきたり。 サウロは数日の間ダマスコの弟子達と偕にをり、
直ちに諸会堂にて、イエスの神の子なる事を宣べたり。
(しかし文語って、変換が大変(汗)引用は1887年の翻訳)
三国志演義や封神演義を見ていてもそうで、降将や賊上がりがヒーローとして活躍する事は多い。西遊記などは、主人公グループ五名にそれぞれ過去の過ちがある。
彼らには、「過去の過ちを償う」という目標がある為、非常に強いし(精神的なもの)、また苦悩も在る。贖罪に生きるヒーローというのは、悲しくカッコいい。その憐れが又、人間的魅力に繋がる。
結城丈二ことライダーマンとは、そういう要素をもった、償う為に生きるヒーローなのだ。だからこそ、プルトンロケットに乗り込む危険を買ってでて、己の生命と引き換えに東京を救ったのだ。
この様なヒーローこそが最もかっこいいと僕は思う。無論、仮面ライダーアマゾンに登場したモグラ獣人もカッコいい。その死に涕せぬ男はいないだろう。
無論、ライダーマンの魅力は、強過ぎないという親しみ易さが一番である。強過ぎないが故の懸命さが何ともカッコいい。これに関しては二度、映画「荒野の七人」から学ぶ三国志小説の作法及び自作解説:呉書シリーズ2) 濃醪で似た様な事を書いたので、今回は控える事とする。
投稿者 strap : 2006年06月05日 01:45