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2006年04月03日

曹操を小説化する事について

僕は実は作品に曹操を登場させた事が無い(CORRUPTION OHOTOMO EDITION 2004はリメイク作品であるので除く)。白沢図を書く以前、つまり三年程前に、天草さんに
「(陳宮の様な人では無く、)もっと良く知られた人物のエピソードを書いてみては」
という風に提案されたが、僕は曹操(と呂布、劉備、諸葛亮の四名)は作品に出さぬと、そう謂った位なのである。

無論、三国志小説を書いている訳であるから、作中何度も触れるが、しかし曹操地震が登場するシーンを書いた事は無い。唯一書いたのも、さて、早速執筆再開で書いた様なまるで「記録」の様な形でである。曹操は難しいのだ。

曹操は難しい。
イメージとしては

情の人で有りながら非情の人であり、強力なリーダーシップを持ちながらボトムアップを推奨する。悪を憎むが善人では無く、悪の必要性を知るが、悪人では無い。
という感じである。
背反する多くの特徴を併せ持つ複雑な人物。
悪漢の魅力はわかるが、曹操を完全悪とする訳にはいかぬし、善人として描く訳にもいかない。偽悪家でも無い。
無論、悪人の魅力や、悪漢の魅力もわからぬでは無いが、曹操をそれらのキャラクターと同じ括りにする訳には矢張りいかない。(僕の中で)曹操は改革者としての偉大な一面も持つ英雄であり、単なるヒールやダーティーヒーローと同列に並べる訳にはいかないのだ。何と言っても
抑可謂非常之人 、超世之傑矣
と評される人物なのである。
多面性を持った人物であり、単純なステレオタイプにはめる事は不能な人物。
人は誰しも複雑で、多くの自家撞着を含むものではあると思うが、しかしこの曹操という人物は描き辛い程に極端である。

又、僕自身の人間的未熟の為、曹操自身の立場を理解する事が難しいのだろう。

三国志の登場人物は、誰を見ても一角の人間で、曹操ばかりがその立場の難しい人では無い。
そこは自分なりに想像、解釈して書く訳だが、しかし曹操の考えている事はさっぱり解らない。全くイメージがわかないのだ。生きている曹操を書く事が、全く不可能なのだ。
CORRUPTION OHOTOMO EDITION 2004では確かに曹操を描いたが、これは堕落を書いた天草さんのイメージを僕が再構築したもので、僕のイメージでは無い。飽くまでもこの人物は、曹操を演じる部品でしかないのだ。

曹操と呂布の二人は、僕にとって思考がそこに及ばないタイプの人である。歴史上何をしたか、という事は解っても、何故そうしたか、という小説的な想像を膨らませる事が、僕の経験の乏しさから、困難に過ぎるのである。
今後の課題としたい。
これが独自のルールになったものと自己分析する。

尚、劉備、諸葛亮を書かぬのは、又別の理由であるが、これに関しては次の機会に譲りたい。

投稿者 strap : 2006年04月03日 20:51

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