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2006年01月30日

読書感想文「名人」

今回の読書感想文は、川端康成の名人です。

この作品、碁の戦いを描いた作品ではあるのですが‥‥‥それよりも家元としての最後の本因坊、本因坊秀哉名人の引退を描く作品、といった方が良さそうです。変革しつつある囲碁界における名人の立場を描き、古い時代の終わりを気の毒に思う作者の視点が描かれています。

僕などは、棋風で棋士の性格を描こうとしてしまうのですが‥‥‥その様な事は邪道らしいです(汗)

しかしこの作品、なぜ対局者の木谷実は実名で登場しないのでしょうかね?

僕が思うにこの作品は、囲碁を、実際の対局を題材にはしていますが、「囲碁小説」」とか、「対局小説」とか呼べるものではなくて、名人という一人の芸術家的存在が、死を覚悟して、死力を絞り、一つの対決を行い敗れる、という話だと思います。実際のところは、名人が病と戦いながら対局する様ばかりが描かれていて、対局の気迫という部分は稀薄。僕自身は少々物足りない感じに思いましたが、主題がそこではないのでしょうから、仕様が無いところでしょうか。

投稿者 strap : 2006年01月30日 00:03

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