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2005年06月04日
小説上の表現
僕の作品での初登場は、こんな具合でした。
と、その直後、曹洪が号令を下し、石弾が空を飛んだ。石弾は風を切る高い大きな音を発てながら、驚く程の速度で、敵の中校左よりへと、緩やかな放物曲線を描き向かった。そして。イメージ的にはまるっきり榴弾砲ですね。三部作では超兵器として、曹操軍の畏怖の象徴を勤めます。実に素敵な兵器です。ちなみに作中の秘匿名は「塔」です(笑)
そして、激しい地鳴りと、空気を揺さぶる震動、天高く舞い上がる土煙。
兵馬の足音、鎧の鳴る音、人を突き刺す音、死者が地に崩れる音、馬の嘶き、人の怒号。戦場のありとあらゆる全ての音をかき消し、場を石弾の落下音が支配した。足の裏から伝わる地の震え。轟々とした落下音。視界を完全に奪う土埃。一瞬、どちらの陣営の兵も、何が起きたのか理解できず、茫然とした。
騎兵の突入、突鎗の密集陣、弩弓兵の集中射撃。それらと、砲の攻撃とは、まるで次元が違った。それは最早、戦闘と呼ぶべき物では無い。
一拍の間を置いて、両陣営の軍馬が駭き激しく暴れ始め、そしてそこで始めて正気にかえる。黄巾賊は曹操軍の新兵器と気付き、浮き足立つ者も出始める。敵陣落下地点付近は、完全に混乱しており、賊達は押し合いながら、その場から離れようと逃げだした。そして対照的に曹操軍は、戦意高揚する。守城の際陳宮は、壁からより大きな質量の馬の死体を落とした事が数度あるが、これ程大きな効果は得られた事は、今迄一度も無い。
まるで、河に投げ込んだ石が波紋を描くのを視るかの様な錯角を与えた。黄色い列が、石弾の落下点を中心に、綺麗な円を描き空洞化していく。
もっとも初登場の前に
「実験中の例の塔を無理矢理引っ張り出すのでしょうが、残念ながら未だ、賊と当方とには戦力差が有り過ぎます」と、彼我の戦力差を陳宮が懸念するシーンが、その前に潜入されていますが。
投稿者 strap : 2005年06月04日 03:14
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