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2005年05月27日
中島文学からの影響
僕の三国志作品を一読した人は皆言うが、僕は中島文学の影響を強く受けていると思う。中島がもし三国志を書いていれば、僕は三国志を書かなかったに違いない。
無論、「荒野の七人」や「大脱走」といった、スタージェンス映画(の内二作)の影響も強く受けているし、O・ヘンリーの影響も強い。中島が然程得意としなかった戦闘を僕は好んで書くところが、辛うじて僕の作品を僕の作品としていると思う。その一点の為、中島敦のエピゴーネンだとまでは言われていない。しかし、やはり中国の古典を作品として扱う時、どうしても意識してしまうのが、中島敦なのである。そして足元にも及ばぬと思う。
ネット上に公開していない作品の一つは、ずばり
「わが三国志」というタイトルだ。
このタイトルこそが、僕が中島に憧れ私淑している事を端的に現わしている。
中島敦の作品、
「悟浄出世」は、共に「西遊記」を題材に書かれた作品である。通説では、中島は捲簾大将悟浄を主役に短編を連ね、私家版「西遊記」を構想したという事になっている。僕もそうであろうと思う。
「悟浄歎異 -沙門悟浄の手記-」
そして私の三国志作品も同じコンセプトなのだ。短編と中篇を集めて、年代記を書く事を目的としている。だから真似をしたのだと思う。
中島の「西遊記」を題材にした二作には、こう付いている。
「わが西遊記」の中と‥‥‥。
中島敦は平和主義者であったと言いますから、墨子などを書いて欲しかったな、とは思います。中島は墨子をどう捕らえていたのでしょうか?軍事の達人という側面も持った墨子ですから、あまり魅力を感じてはいなかったかも知れませんね。
記述者 strap : 2005年05月27日 00:08
コメント
なるほど…
あの副題にはそういう意図があったのか…。
本当にその作家が好きなんですね。恐れ入りました。
記述者 天草 : 2005年05月27日 10:48
「好き」、というよりも‥‥‥
‥‥‥敬愛、尊敬、憧憬、私淑‥‥‥
という言葉の方が相応しいですね。
記述者 ストラップ : 2005年05月28日 00:03
オススメ三国志
三国志群雄伝 火鳳燎原 The Ravages of Time
三国志群雄伝火鳳燎原三国志群雄伝火鳳燎原 2
三国志群雄伝火鳳燎原 3
三国志群雄伝火鳳燎原 4
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三国志群雄伝火鳳燎原 8
三国志群雄伝火鳳燎原 9
いわずと知れた、三国志漫画の最高峰です。香港人の陳某氏が香港・台湾の雑誌で連載をしており、世界的な人気が有ります(これはその日本語翻訳版です)。
主人公は司馬懿と燎原火(趙雲)で、三国志物語を大胆なアレンジで描いているところが人気の少年漫画です。史実とは年齢が合わない等、大幅に改変された設定や追加されたキャラクターも沢山いますが、それが気にならない(というよりも、寧ろそこが良い)程面白い漫画だと思います。
三国志 全8巻セット (ちくま学芸文庫)
ちくまの全訳三国志の文庫版を、セットで売っています。「三国志」は、西晋の陳寿が記した歴史書で、三世紀(つまり三国志の時代に近い年代)に書かれた、正史のうちの一つです(正史は「二十四史」と言う様に、複数存在します。「後漢書」や「晋書」も正史の内の一つです)。この訳本では、裴松之という人によって付けられた注釈も、同時に収められています。
尚「正史」とは、「正しい歴史」という意味ではなく、「ある国家によって認められた歴史書」の事で、三国志は正史の中でも特に評価は高い部類に含まれます。紀伝体という記述方法で書かれており、三国志は本紀(皇帝の伝記と、その治世の記録の事)と列伝のみで書かれています。
主役とも言える曹操の事は、主に魏書の「武帝紀第一」という部分に書かれています。曹操の息子の曹丕が「文帝紀第二」、孫の曹叡が「明帝紀第三」、そしてそれに続く「三少帝紀第四」の四つの部分が、「本紀」の部分です。
三国志演義の主役である劉備は、蜀書の「先主伝第二」、諸葛亮は「諸葛亮伝第五」、関羽や張飛は「関張馬黄趙伝第六」という列伝部分に納められています。
「魏志倭人伝」と俗にいう文章は、魏書(魏志)の「烏丸鮮卑東夷伝第三十」という場所に収められています。
三国志演義は三国志演義で面白いのですが、そのモチーフとなった史実を知る為には、先ず三国志を読むのが良いと思います。
読み易い文庫版で、入門用に最適ですよ。