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2005年05月13日

中島敦 弟子(1)

中島敦の「弟子」は、

「由や堂に升れり。未だ室に入らざるなり」
だとか、
「由や勇を好む事我に過ぎたり。材を取る所なからん」
と言われた愛すべきキャラクター、仲由(子路、又は季路。五男か?)を主人公とした作品です。
彼は論語の中で最も多く現れる弟子であり、「墨子」の「非儒下第三十九」にも名が出る人物で、孔子門弟の中では、我々に最もなじみは深いですね。
政治に長けた弟子たちのリーダー格であり、又勇ましい人物でもある。「弟子」でも
「片言以て獄を析むべきものは、それ由か」
と引用されています。又、孔子に最も叱られるのも彼でしょう。
リーダー格、勇ましい、剣客、労働者階級の出身、政治に長ける、一番弟子、最も叱られる、共感できる人物。
これらのキーワードを並べた時、僕は一人の人物を又連想します。
新約聖書ヨハネ福音書第十八章を引用します。
「シモン・ペテロ剣をもちたるが、之を抜き大祭司の僕を撃ちて、その右の耳を切り落とす。僕の名はマルコスと云ふ」
シモンは弱さを持った一番弟子として登場し、イエスの死後強力なリーダーシップを発揮する人物となる訳ですが、二人は似ていると思いませんか?
シモンは、
「我に従い来たれ。さらば汝らを人を漁る者となさん」
などと言われ、弟アンデレと共に即座に弟子になる訳ですが、こんな所も似てますよね。

非攻(2)に少し書きましたが、墨子の門弟を指揮する禽滑釐なども、

リーダー格、勇ましい、剣客、労働者階級の出身、政治に長ける、一番弟子、最も叱られる、共感できる人物
という条件に当てはまる人物だと思います。

投稿者 strap : 2005年05月13日 00:22

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