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2005年04月17日

三国志と馬(3)

もう三回目だし、サブカテゴリー化しようかなと思う馬の話。
三国志の華はやはり戦闘ですし、戦闘に馬は欠かせません。
馬の話はこれからも良く書くと思います。

私はやはり三国志の馬と言えば、赤莵は外せません。
自作、呂布三部作第一部では、

呂布の駆る馬は、特別俊敏で、特別力強く、特別胆力のある、特別大きな、赤莵という名の特別賢い特別な馬だった。その緋色に近い栗毛の軍馬は、高貴な風格を感じさせる気高き馬で、人々に「人中の呂布、馬中の赤莵」などと評させるのも良く解る。関羽、張飛の跨がる青鹿毛と黒鹿毛は丸っきりの駑駘であったので、引き分ける為にも二人掛りを要したのである。赤莵に跨がり画戟を振う呂布の姿は、さながら霹靂を履む雷帝の様であり、圧倒的な強さであった。到頭決着が着かずに引き上げて来た時、
「赤莵とは、何という麒驥であろうか」
と、関羽が呟き汗を拭った事を、陳宮は知っている。
と陳宮が虎牢関で視た敵将を回想しますし、第二部では、

「赤莵とは、何という麒驥であろうか」 こう謂って了ったのは、二度目ではなかっただろうか。 兎に角、初速、中間加速、最高速度、持続力。その総てが桁外れなのだ。雄偉な関羽を乗せていても、赤莵は春塵を巻き上げ軽快に駆けた。関羽程の男が、振り落とされぬ様にと、確りと手綱を握り構えなければならない。稲妻にでも跨がった様な気分だ。この上で戦闘など、迚出来たものでは無いだろうと関羽は思う。 通常、瞬発力に優れる馬は持続力に難があり、持久走を得意とする馬は、加速力に難がある。力強い馬は速度に難があるし、骨太の馬は矢張り速くは無い。併しこの赤莵は、瞬発力に富み、長距離走を得意とする、力強く骨太の、特別な軍馬であった。その常識を外れた能力に、関羽は驚嘆を禁じ得ない。項羽が駆った騅とて、これ程の駿足では無かっただろうと想像する。 早咲きの蒲公英がもう黄色く点々とある。歩みを緩めれば、料峭が肌寒い。 振り返り視れば、共に駆けていた筈の夏侯惇達が、最早鍼の先程にしか見えない。無論、夏侯惇の駕する青毛とて、騫馬の類いでは無いのだ。関羽はこれまで、これ程の馬に騎乗した事は無かった。 関羽の知る赤莵は、この赤莵の親の赤莵である。父子で同じ名を持つ、同じ緋色の馬なのだ。親の赤莵に駕跨していたのは、呂布という豪傑であった。呂布は赤莵を駆り敵陣に突入すると、画戟を振るいそれを掻き乱した。虎牢関では、義弟張飛が一騎討ちを挑んだが、まるで相手にならなかったので、この時関羽は助けに入った位なのだ。関羽が己の人生を振り返る時、この呂布という男の存在は大きい。
と、書きました。 この特別な馬は、呂布という個人を表す小道具として、私の呂布三部作には欠かせない存在です。 呂布三部作、早く書き上げたいと思います。

投稿者 strap : 2005年04月17日 22:33

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