2007年05月09日
そこは最後のフロンティア
短編をいくつか書きましたが、三国志の主役は、矢張り劉備の一軍に落ち着く様な気がします。
「エンスーの道はチンクに始まりチンクに終わる」という田中むねよし氏(だったと思う)の名言をもじれば、「三国志小説の題材は‥‥‥」となるのでは無いでしょうか。
以下、構想(だけを)している冒頭。
タイトルは、「益州大作戦(仮題)」。後世の歴史家達に「FYM(Four years mission)」と呼称される事になる戦争が舞台です。
益州、それは漢人に残された最後の開拓地である。
そこには漢人の想像を絶する 新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。
これは益州を本拠地とする為に四年間の軍事行動を行なった昭烈帝の、脅威に満ちた物語である。
南蛮、そこは最後の理想郷。
これは益州を治める蜀漢が、新世代の人材のもとに建興年間において任務を続行し、未知の世界を探索して、新しい生命と文明を求め、漢人未踏の南蛮に勇敢に行軍した物語である。
コレ、「宇宙大作戦」のナレーションのパクリだって気付かなかったら、全然面白く無いね(汗)
「5 years mission」とか……
2007年07月20日
周倉のスペック
「赤壁鏖兵」のプロローグ部分で周倉を主役とした70枚のプロローグを公開中。
ここではその制作の為に用いた設定メモを公開する。
『機械仕掛けの神』 八番機 力量
周倉を核にもつ、万能潜水艇(潜水艦)の名称。戦略級潜水艦としての特長を併せ持つ、攻撃型潜水艦。
『河川湖沼に潜航して攻撃を行なう周家湾の船渠で艤装した小型装甲艇』
製作は法宝製作の第一人者、仏九沙菩薬祈韋博士。
全長:一丈五尺七寸(約3.6m)
全幅:一丈一尺八寸(約2.7m)
全高: 五尺七寸(約1.3m)
(6帖の和室の半分に相当するサイズ)
●攻撃兵装
魚形水雷発射管 *3筒 (主兵装)
集束炸弾垂直発射管 *9筒
小型焼夷弾垂直発射管 *64筒
衝角 *1(周倉の左手で保持し、可動する)
巡航導弾発射器 *1基 (戦略兵器)
機械水雷敷設軌条 *1条 (戦略兵器)
回転式三砲身機関炮 *1門 (配弾は通通通通曳 五発に一発の割合で曳航弾)
連発式半施条滑腔大筒 (分離時の周倉用主装備-一尺の口径を持つ。法術障壁貫通弾)
■弾薬庫
迪斯艾斯瑪琪納の弾薬庫は現世とは別の次元空間にあり、蠕洞(ワームホール)と呼ばれる空間を通り供給される。その為弾薬は無限と言っても良い。
●防禦系統
■対雷撃小型磁気爆雷
魚雷が利かない。
■局所型法術護楯
ピンポイントで防禦する障壁。最大で365乃至366刹那の時間しか、展開できない(電力遮断器(ヒューズ)が降りる)。
それでも多大な電力を消費する為、時間一杯迄展開するとしばらく行動不能になってしまう。
刹那は大凡1/75秒で計算。
●運用
米国式の艦種記号を無理やり当て嵌めるならば、本来SSKである。
対抗勢力に潜水兵器がある事を想定して設計されておらず、騒音対策等が殆どなされていないし、デコイ等の対魚雷対抗策も持っていない。この為、SSK(対潜潜水艦)に対しては頗る弱いという欠点を持つ。
飽くまでも河川や湖沼での使用を目的として設計されている為、外洋航行能力は無いが、塩水に対するコーティングは施されている。
又、指令人格である周倉を切り離す事が可能である為、強襲揚陸潜水艇としての機能を併せ持つ。
●動力
迪斯艾斯瑪琪納の動力は、蓄えられた雷である。
弾薬庫と同じく、異空間に電池の替えを持つ
補機として、水素で動くロータリーエンジンを持つ
●浮上用圧搾空気
潜行中微弱な雷を用いて一酸化二水素を酸化還元反応を用いて酸素を取り出し、固体になるまで圧搾し貯蔵する。酸素は浮上用の水量調整用に、気蓄機に蓄えられる。
●推進器
超伝導電磁推進ではない。
現代の潜水艦とは違い、静粛性をそれ程重視していない設計思想(他に潜水兵器が無い為)から、左右中央三軸の二重反転回転翼にて航行する。
●ナビゲーションシステム
迪斯艾斯瑪琪納には、戦闘中の簡易ナビゲーション装置として、猪型の自動人形が付いている。
この猪型自動人形は、コンディションがオールグリーンの際、『哼々』と発し、周倉に各部に異常が無い事を簡潔に伝える役目を果たす。
迪斯艾斯瑪琪納では、各セクションを受け持つ様々な人工知能が働いているが、戦闘中には演算に集中する為、問題が全く無い場合は一切周倉と被害報告の為の交信をしない。この為にこの猪型の自動人形が付いている訳である。
各セクションの担当人工知能は、問題無い事だけを簡易ナビゲーションシステムである猪型自動人形に伝え、全セクションで問題が無い場合、猪型自動人形は前述の様に発するのである。
●七星壇
南屏山に築かれた周倉との通信施設。
水中の周倉と通信ができる。
精神遠隔感応等で使われる波長は通常水中で直ぐに減衰してしまうが、非常に長い波長を用いている為、通信が可能である。
●設計者:仏九沙菩薬祈韋(ブツクサ=ボヤッキイ)博士
李耳と並ぶ法宝製作の第一人者であり、仙界の法術研究家。法術博士の博士号を持つ。専門分野は戦術級攻撃手段。
二十二の戦略兵器の製造と、十六の攻撃法術、四十の戦闘法術を開発した。
蒙古の周家湾に工房を持つ。
十六の攻撃法術はそれぞれ棍刃杯符の四系統で各四種存在する。
四十の攻撃法術も同様に棍刃杯符の四系統あり、各十種存在する。
二十二の戦略兵器は天界に納められ、その多くは神仙達に下賜されている。
2008年03月25日
少しだけ公開
現在建安十三年を舞台にした作品の第一回と第二回を書き終えました(この年は黄祖と劉表の死亡が発端で世界が大きく動きますから、荊州が歴史の中心であるかの様に錯覚してしまいます)。
二回までを書き終えた今は、僅かに二百枚足らずの作品ですが、高々この程度の量に一年近くをかけてしまいました。
今日は第三回を書いていたのですが、僅かに二行書いてお仕舞い。
蝸牛の様な遅さです。
却説、第三回を書く前に、第三回と第四回の間に入る幕間劇を書きました(三日もかかって)。
その部分をちょっぴり公開して見ます。
「近接防御火器系統」は「CIWS(Close In Weapon System)」を和訳したものです。
全翼機のアスペクト比は「B-2」とほぼ同じですが、全幅はその倍以上(オリバー・ハザード・ペリー級の全長位)あります。二乗三乗の法則から、質量に対し翼面積が小さい事は明らかですが、そこは悪の組織の科学力と大目に見てください。
モデルは上記の航空機、軍艦の他に「パップラドンカルメ」、「オケアノス」などです。
艦種は「作戦指揮仕様型亜音速万能空中戦艦」。CIWSの極冠(polar cap)という名称や、主砲の奥林帕斯山(オクリンパツスザン Olympus Mons 火星にある山の名)から解かる様に、火星がモチーフです。艦名瑪爾斯(マジス Mars)はローマ神話の戦神で火星の名の由来で、火群は「ほのむれ」、つまり「ほのお」(司馬炎)を指しています。
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新野の北北東七十里の上空。
高度一万八千呎。
宙に静止する巨大な全翼機。全長二十四丈、全幅六十丈。
前進翼を持つ飛行型改造人間、音壁破りの趙威孫がその哨戒に当たっている。
丹漆を塗ったかの様なそれは、熒惑星の決戦兵器であり、司馬八達が坐乗する事を目的に建造された、戦闘指揮用の旗艦である。熒惑星の世界征服計画「火群の器」の中核を担う戦力であり、熒惑星の主戦力と言っても過言ではない。
艦名を「瑪爾斯」と言う。
後方に飛行怪人を二体同時に運用する事が可能な甲板を持つ母艦であり、又強力な武装を持った対地攻撃機でもある。艦体下部には、単装速射炮一門と、噴進炮を二基。艦体中央上部には、極冠と呼ばれる六炮身の近接防御火器系統が設けられている。蜂窩構造の扁平なその姿は、神仙達の探信儀に察知される事を困難にする効果があり、この事で鬼出電入の作戦行動が可能になる事を計算された設計だった。当然気息も殆ど漏らしてはいない。
百年の歳月を掛けて造られたそれは、飛行艦と呼ぶには余りにも航空機然としていたし、航空機と呼ぶには余りにも鈍重な印象で、戦闘艦としての機能を期待されてもいる。実に神仙の常識をも超越した、奇天烈な飛行体だった。
この「作戦指揮仕様型亜音速万能空中戦艦」という種別の兵器は、「火群の器」の準備作戦である南部制圧計画、通称「師作戦」で初めて実戦投入される予定であり、その後に続く関中侵攻計画、通称「昭作戦」でも主力を担う事を期待された兵器である。しかし飛行実験は数年前に済ませていたものの、未だ艤装が済んだばかりの艦であり、攻撃兵装の試験は済ませていない。それで今回の飛行は、艦首に備え付けられた主炮の試射をしようというものであった。
主炮である口径三尺の電子炮奥林帕斯山は、電荷した粒子を磁力に仍って高速に投射する兵器で、威力は絶大だが、直進させる事が出来ず、計算が煩雑な欠点がある。それで先ずは、静止した物体を破壊しようと、七十里先の城砦を目標に定めていた。
既に加速器は稼動しており、測的も完了している。最早全て発射位置であり、何時でも発炮が可能な状態だった。
この艦は、司馬卭の宿執が具現化した姿であり、全てを蹂躙する為に建造された悪の象徴である。破壊と粉砕の為に造られた法術の結晶であり、攻撃の為だけに創造された、畏怖の対象物。他を圧倒し、絶望を促す、駆逐の為の兵械。その絶対的な力を持つ悪が今、真に目覚めようとしていた。
音壁破りの趙威孫が高度を上げ、傍を離れる。
南南東を向くその艦首表面が強く光ると、桜色の光の帯が伸び、目標が目映く輝く。
閃光と共に、磚石で築かれた城壁は赤く熱し融けた。
巨大な爆発をし、地は巻き上げられ、高く爆煙が立つ。百里四方に迄爆鳴が轟いた。爆然は爆風を起こし、爆圧は地を駆け周囲を薙ぎ払う。
静寂が戻ると、城市の北半分が一瞬にして蒸発した事が確認出来た。
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2008年05月11日
こんな設定で良いのかねえ
僕の三国志小説から、「神仙」や「仙術」、「験力」、「悉地」のオリジナルな使用です。語りは廖淳(後の廖化)。
それぞれの用語ですが、本来の意味とは全く異なるので、信じてしまうと大恥かきますw
神仙の持つ法術の力の源を、専門用語で験力と言う。例えば俺は、『調和』の験力を用いて作られた改造人間で、祝融は恐らく『熱』と『仙骨』の験力で創られた兵器であろうし、閃止偃月刀は『安定』の験力で作られているだろう。験力には『交換』だとか『法』だとかと幾門か種類が有り、特殊な場合を除いてこの験力を保有している者を神仙と呼称する。多くの験力を所有している神仙程力が強く、又同じ験力を重ねて持っている者程、その験力に成熟している事になる。通常の神仙はこの験力を一顆から三顆程所持して居り、五顆も験力を持つのは可也高位の神仙という事になる。但し、素性によっては例外的に神仙では無く、別の名称を与える場合もある。
一方、験力に因って生み出される法術の作用の内、恒久的に作用を及ぼす仕組みの事を、悉地と呼び、それぞれの験力に沿った現象を起こす。神仙の力というのは多くの場合、物品に固定化された悉地の事を指し、この道具を使う能力や、それを造り出す力が殆どである。予め準備をしない簡易法術等は、神仙達も滅多に使用しない。無論、俺達改造人間の特殊能力も、験力によって生み出された悉地の内の一つであり、その験力の持ち主が開発に関わっていたという事になる。つまり、俺は『調和』の験力を用いて作られた改造人間である訳であるから、熒惑星には『調和』の験力を持った奴が最低一人はいるという事になるだろう。
験力という語の意味を知れば、「多大な験力」という言葉がとんでもない事態を指している事が解る。
験力の内でも『仙骨』だけは特殊で、これは全ての験力の代用を出来る万能験力だ。そして仙術とは、この万能の験力である『仙骨』を用いた法術の総称である。詰まり敵に『仙骨』の験力を持つ者が一人はいるという事だろう。
仙術は万能である代わりに、他の法術に較べ力が極端に弱いと云う。例えば、『移動』の験力を一顆持つ者は日に七万里を優に進む事が出来るが、これを『仙骨』一顆で代用すれば、一万四千里が精一杯という事らしい。詰まり仙術は、本来他の験力の代用品でしか無いのである。尤も、験力は種類が多く、万能であるという事は矢張り有る意味強い。その為この験力は神仙の間でも特別視されて居り、『仙骨』の験力を持った神仙を特別に仙家と云い区別する。逆に『仙骨』を持たない者を神君と云い、神君と仙家を総称して神仙と云う訳である。
無論仙術を使える仙家自体は特別だが、仙術に仍る悉地が他の悉地に性能で劣る事は疑い様も無い事実だ。
「却説、二門以上の験力を持った神仙を至人と云い、単門の神仙とは差別化されているのですが、菩薬祈韋博士は至人では無く、単門神仙です。それで菩薬祈韋博士は神仙の社会では低級の神仙なのですね」
「しかし、博士は『仙骨』を唯一重ねて持つ神仙というだけでは無く、三顆も重複させて持っていた『仙骨』の大家だったのです」
「例えば、『移動』の験力を一顆持つ者は日に七万里を優に進む事が出来ますが、これを『仙骨』一顆で代用すれば、一万四千里が精一杯。しかし『仙骨』三顆なら、十万里から十一万里……」
「『移動』の験力を二顆なら六百二十四億五千六百七十六万二千里……」
