白沢図@

白沢図A

白沢図B

白沢図C

白沢図D

白沢図E

白沢図F

白沢図G

白沢図H

 任地に着くと先ず彼は、接する四つの郡の城々に使いを出し、軍規を徹底させ、防備を固め、教化を受け入れている良民達は全て、屯田地に定住させる様にと指示をした。又丹楊郡でも、墨家の記した守禦の教えを参考に、城壁や砦の補修、増築をし、兵を鍛練し、警備を強化した。難攻不落、という言葉から私が連想するのは、今でもあの時の仕事である程だ。兵は補修や訓練の他、農田の刈り入れ作業にも従事させる事とした。それは従来の、奥地迄兵を進め、伐するやり方とは根本から全く違っている。全く違う方向から光を照らした、奇抜な手法であった。しかし、誰もが失敗すると考えたこの新しい方法も、半年もすれば次第と効果を顕在化させ、食料の尽きた人々が一集団、二集団と、新たに軍に加わっていった。兵站等の必要な軍需物資の計算を、何度もやり直さねば成らぬと、陳表が嬉しそうに不平を言った事を懐かしく思い出す。あの様な、本心を隠しながらも滲ませる可笑しな表情を、私は他に知らない。恪は自分の仕事が成果を現し始めると、「吾、歴任された先輩諸氏には頗る怠慢為るを覚え、亦、その無能を遺憾に思う」と短く、成功を伝える使者を出した。

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